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月夜

壮介と兼継と、2人と1匹暮らしになって3ヶ月が過ぎた。

 

フリーランスのシングルマザー。夫との話し合いのあと、コロナウィルスなどこれでもかといろいろなことが起こり、諸処の手続きが先延ばしになっているけれど、実体は既にそうなのだ。想像もしていなかった世界だ。「地味に波瀾万丈な人生だね」と友人が言った。「望んでそうなったわけじゃないけどね」と答えた。

 

崖っぷちから足を踏み出すというのはこういうことなんだと思う。後ろの道はもうふさがっている。頭をしゃんとして足元を見ないように、1歩1歩進む。暗闇から風がふいてくる。暑くもなく寒くもなくとても静かで、雲間に月が浮かんでいる。見上げる余裕はないけれど、ぼんやりした光を頼りにしている。その月はわたしだ。わたしはわたしを頼りにしている。